こんにちは😊
子どもが生まれてから、絵本に接することが多くなり、その奥深さに興味津々のBOOK部 草野です。
今日ご紹介する絵本は、児童センターの読み聞かせなどにもよく登場するので、ご覧になったことがある方もあると思います。
もこもこもこ(谷川俊太郎著 元永定正絵 文研出版 1977年)
大人が絵本を選ぶと、どうしてもそこから何か学べそうなものを選びがち。
お友だちと仲良くしよう とか。
ものを大事にしよう とか。
みんな個性があるけどみんな素晴らしいんだよ とか…。
この絵本を、そんな大人目線で読んだとき、その内容の不透明さゆえか、正直特に何も感じませんでした。
「ふ~ん…」みたいな。
出版年は1977年。とっても長~く読み継がれている絵本なんですね。
その魅力は何なんでしょう?
子どもたちはここから何かを感じ取ることができるんでしょうか…。
その答えは、この絵本を読んでいるときの子どもたちの様子で分かります。
児童センターの読み聞かせでこの絵本が出ると、前のめりになっている子たちが多いんです。
真剣に、じーっと見ている…。
いったいこの絵本の何がそうさせるのか、大人になってしまった私にはいまだに謎です🤣
そういえば、小さい子が初めて絵本を読むくらいの頃って、表紙を開いたと思ったら、いきなり自分でぱたんっと閉じちゃうことありますよね👀
うまくめくれないのもあると思うんですけど。
そんなとき、大人は「全然読み聞かせできないよ~!」とか全く思わなくていいんだそうですよ!
子どものペースに合わせて、まずは表紙をじっくり見る。
「うさぎさんがいるね。ここは青いね。黄色もあるね。丸があるよ。」なんて言いながら。
その日はそれで終わってもよし。
飛ばしがちな見開きもじっくりと。(何も描かれていないこともあれば、ちょっとした挿絵があることも)
めくるのが楽しくなって、あっという間に終わってしまっても「あーおもしろかったね!」でOK!
あくまで、子どものペースで。
大人は文字が読めるので、ストーリーが気になってしまうけど、子どもからしたら、まず「絵」そして本そのもの、なんでしょうね。
色や形や手触り。
めくる音。本のにおい。
時には端っこをかじってみたり(笑)
「もこもこもこ」は、子どもの五感をびんびん刺激する、究極の絵本と言えるかもしれませんね。